零戦の復元に向かって

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あとがき

 以上、色々書いて来ましたが、思い出した事をそのままに書きましたのと、私の勉強不足で、読みにくさや、不愉快に感じた表現が多々有った事と思います。
それは私の不徳の事と寛大に受け止めて戴いて・・・
此処で私が、一番言いたい事は、:前書き:にも有りました様に、只、純粋に空に憧れ、空を愛し、空に浮かび、空の素晴らしさを知り、空の怖さも知りました。
だからこそ、此の駆け出しのヒヨコパイロットにこの様な経験をさてくれた、:紅の豚:こと柳田一昭氏の並々なら無い、空へのこだわりと、零戦に掛けている情熱とその姿には、頭が下がりました。

 :紅の豚:が、俺の教官になって戴いたことには、俺は誇りに思って居ます。
日本が誇る零戦を、自分達日本人の手で復元し、自分達日本人による操縦で、零戦の故郷・日本の空を飛ぶ事。
待ち受けて居る幾多の困難を一つ一つ乗り越えて、是非実現したいと思って居ます。
取り合えず、今後の私達の活動は、アントノフを日本まで飛ばす事なのですが、なにしろアントノフは、女王様に負けない程の大飯食らいなのです。
その上、もの凄い鈍足なのです。と言う事はチェコから日本迄の燃料が相当なモノになると言う事です。日数も掛かるので、ホテル代も掛かると言う事で、取り合えずは、アントノフの飯を稼ぎ出す事が、当面の仕事なのです。

 某放送局のデレクター事:アルマジロ:がアフリカのタンザニアで、動物の取材の為に、機材の運搬と上空からの撮影の為に、ペイロウドの大きい事とスピードが遅い事で、アントノフが適して居ると目論んで、計画を提出して有る程度話が進んだ、ところが、以外な問題が出てドタキャンになってしまった。
 取材用の機材が、全てハイビジョン用なのです。もしもの事が遭った時には、ハイビジョンの機材は、将来の放送がすべて、デジタル放送になるので、各メーカー共に生産をストップしているので、もう手に入らず貴重品なのだそうです。
アントノフの信頼度が、大分下方評価されて仕舞い、この様な結果と成りました。
私達の計画が、一歩大きく後退した事でした。
これで、計画が終わった訳では有りません。アントノフを日本の空へ浮かばせる事が私達の最終目的では有りません。 
アントノフの件は、零戦を復元する為の一つのミッションで有って、本来の目的はあくまでも、零戦の復元と、日本人に依る操縦に依る日本の空のフライトに有るのです。
私達の行動が始まったばかりで、零の復元にはこれから多くのミッションが有ります。それを一つ一つ実行し、一歩一歩実現に歩んで行く積もりで居ます。
勿論、簡単で無い事は知って居ます。
零戦の復元の為の、色々の計画と行動をこれからも書き留めて行くつもりです。
柳田氏の才能を、最大限に引き出し切った時が零戦が完成する時です。
彼に備わってないものが有ります。それは、お金を稼ぎ出す事なのです。その為にも、此の事を書き上げて、その利益が幾らかでも零戦の復元に少しでも近づけば幸いに思います。 

 最後に、此の書き殴りの中に出てくる皆さんに、不愉快な表現が多々有った事をお詫び致します。  
尚、次回の書き殴りの為に、これを読んで戴いた方でこうゆう書き方とか、こうゆう事を知っているとか、零戦に対する事が有りましたら、私達零戦馬鹿に御一報頂ければ幸甚に思います。

1998年3月20日第1刷
著書 佐藤 亨
2000年9月25日WEB公開

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