零戦の復元に向かって

はじめに 第一部 第二部(1) 第二部(2) 第二部(3) 第二部(4) 第二部(5) 第二部(6) 第三部 第四部 あとがき

第一部 零戦の復元に係わっている変なメンバーの紹介

  よっ!・・大将!・・紅の豚!・・短足!・・猪首!・・教官ー!・・
貴方だったら、どれがお気に入りですか?どれが自然に口から出やすいですか?
良いのですよ、貴方の目の前には本人が居ませんので、今の内だったらなにを言おうと、無礼講ですから・・・。
俺達、柳田スクールのOBで、大将を:教官:と言う以外の呼び方を、この中のどれかを使って、大声で言って見たいと思った人は、きっと大勢居る事でしょう。
今が、絶好のチャンスですよ、言っちゃえ。言っちゃえ!・・・:紅の豚! :・・・:短足!:・・・:猪首!:・・・
「一寸待ってよー。そんなに絶叫しないでよー。」「この文章は、大将の検閲を受ける約束で書いているんだからー。」
「知ーらない、言っちゃったもんねー。」
これを知ったら、大将はきっと泣いて喜ぶでしょう。
「ちっきしょうめー、やりやがったなー。」って。
因みに、私は柳田氏の事を、大将と呼んでいます。この小説の中でもそうゆう表現をしています。私に取っては、空の大将なのです。
前置きが、長くなってしまいましたが。

(1):紅の豚:
本名 柳田 一昭
鹿児島県熊毛群屋久町(屋久島)出身。
昭和25年生 46歳
:紅の豚:の前は、屋久島の猿と言われていたそうです。(本人が言っている)
大将の詳しい生態と、性能?(パイロットとしてのです。)は、後を読んで頂くと解ります。

家族構成

美人妻  大将の呼び方・・おばば(これは、奥さんに媚びて居る時)普段は、ばばあー。
ひどい時は、鬼ばばあー。(多分、喧嘩の後?)
子供達の呼び方・・おっかぁー。

生徒達の呼び方・・奥さん。(これが普通なのです。)
俺の様に、年を食った生徒の呼び方・・富士江さん。(本名です。)
本当に、日本的な美人です。(大将にはもったいない。)

長女  :さやか:・・おっとり型。
大抵の家庭では、一番上の子って、そんなもんです。

次女  :はるな:・・もっのすげー悪餓鬼。
此奴が男だったら、将来が楽しみ・・しかし、このまま女?だったら恐怖の連続。
女らしくなれよー。

三女  :えみ:・・お淑やか。
俺が大将の家に行くと、すぐに「髭のおじちゃん、ビールでしょ。」って、冷蔵庫からバドワイザーを持って来てくれる、男の心を擽る可愛い奴。 

長男  :将太:・・上の三人の女共にいびられて、しっかりいじけちゃってる。
「大将の位牌持ちだろー。しっかりしろよー。」って奴。

四女  :成美:・・生まれて間もないので、ノーコメント。
その内に、書く事が一杯あって、どうしようも無くなってしまいそうな奴。 
以上の、子供達5人と御夫妻の7人家族。

現在の所有機

1・あの思い出深ーい:女王様:
ビーチクラフト クイーンエアー 登録番号 N2038W
詳しい事は、後で出てきます。

2・セスナ(固定翼の訓練用)
小型飛行機と言えば、セスナと言われる程有名な世界的な傑作機。
現在は、生産が中止されている。
米国 セスナ社製
Cー172P 登録番号 N54680
シングルエンジン 4人乗り

3・ヘリコプター(回転翼の訓練用)
ベル 47Gー2 登録番号 N614AT
日本では、殆ど見られなくなってしまった、あの懐かしい、農薬散布に使用していた、ヘリコプター。
まん丸い金魚鉢を逆さに伏せて、その中に操縦席を二つ並べたコックピットに、秋刀魚の骨をむき出したフレームを付けた様な胴体の、これぞ、ヘリコプターと言う、可愛ーい!表現がピッタシの機体です。(表現の仕方が、一寸少女趣味で、照れちゃってー!)
200馬力のレシプロエンジンの二人乗り。

4・複葉機
アントノフ
旧ソビエト連邦の、アントノフ氏が設計した。農業、貨客輸送、救難、写真測量等、あらゆる空の雑用に今でも、旧ソ連圏諸国で使用されている、傑作汎用機。
1000馬力の、星形9気筒エンジンの複葉機。
今回、変なグループの所有機となったのは、旧チェコスロバキアでライセンス生産された機体なのです。
チェコは、工業力の水準が可成り高い国です。アクロバット用の小型飛行機の:ズリン:は此の国で、設計、製造された飛行機です。


 ここで、メンバーの紹介を一寸中断します。「紹介は、メンバーだけじゃないでしょ!ついでに、飛行機の事も紹介してるんじゃないの?」そうなのです。私の書き方ってのは、形にはまらない、スマートな?書き方なのです。
なぜか?と言うと、思い出した事を、今ここで書かないと、忘れてしまうからです。(悪しからず。)
「なんと、読みにくい文章なんでしょ!」
これからも、こんな展開が何回もあります。私って、せっかちで、忘れやすい性格なので・・・すいません。
この、4番目の飛行機が、つまりアントノフが問題の飛行機なのです。
:大将プラスその他の人達:の共同所有なのです。共同所有が特別問題と言う訳じゃないんです。
問題は、飛行機その物と。現在の駐機場と、アントノフを所有する事になった経緯に有るのです。この事は、第四部に続きます。
又、私の話は本題から反れてしまいます。がー、一寸お付き合いください。

(2)・:あれっ?糞:
本名 アレキサンダー・R・ボール  当年33才
 ドイツ国 フレズン在住
職業 フランクフルトの或る企業の専属パイロット
 ドイツのフランクフルトの近郊の何とか町(最近、健忘症が激しく、町の名前を忘れてしまった。)にアレキサンダー(:呆れたサンダル:じゃありませんよ!)と言う、大将のスクールOBのドイツ人がいまして。
アレキサンダーなんて言うと、何とか大王を空想してしまいそうでー。
通称、アレックスと言います。又の名を:あれっ?糞:・・・(大将は、そう呼びます。本人は、日本語が少々解りまして、この意味が解っています。それでも、:あれっ?糞:は、この呼び方が結構お気に入りの様です。:変なドイツ人!:)
一寸、かわいそー。:アレキサンダー大王:でもよびましょうか?なに?勿体ない!:あれっ?糞:で良いってがー?
この:あれっ?糞:がね、そもそも、このアントノフの仕掛け人なのです。
又々、話が反れてしまいますが、この:あれっ?糞:がいい男なのです。大将のOBの中では、:ダンディなとおるちゃん(筆者の名前です):???を除けば:ピカ一:ではないでしょうか。
アランドロンと、フリオイグレシアスと、石原裕次郎と、:ダンディなとおるちゃん:を加算して、3で割った様な、惚れ惚れする程いい男なのです。
「一寸待って。プレイバック!プレイバック!何よ、その3で割るっ事は?」
「割る4じゃないの?計算が合いませんよ。」
「いいんだよ!変な奴が一匹居るんだよ。その、変な奴は差し引かないと、計算が合わないのー!」
「そっかー!計算が合わない奴って、石原裕次郎だったのかー!」
「バーカ!何勘違いしてんだよー。」って言う位、いい男なのです。

(3)・:狸ちゃん:
本名 高木基綱  昭和25年生  当年49歳  大分県別府市出身            
東京都在住  自家用電気設備の保守、点検会社 社長親方一人に、子方なし・・・完全な独裁主義の会社です。
だから、間接経費が、限りなく零に近いので、儲かって!儲かって!
:狸ちゃん:のエピソード?生態?は、以後の第三部に詳しく?
丁寧に?事実を歪めて、それなりに上品に?紹介して有りますのでこれ位にして、省略いたします。これ以上正確に、:狸ちゃん:の事を突き詰めると、動物界の生態系に悪影響が及びますので、悪しからず。

(4)・:ドラエもん:
本名 武田義克  昭和25年生  当年46歳
東京は、下町生まれ、下町育ちのちゃきちゃきの:江戸っ子:
東京都の千住で、建設設備会社の社長。
:ドラちゃん:の話し方を聞いてると、:ビートたけし:そっくりです。し・とひ・が完全に逆転しています。この事ってのは、江戸の方言なのでしょうね?
:ドラちゃん:に、お姉さんが居ます。この方がめっぽう美人で:ドラちゃん:に輪をかけて、おきゃんで、べらんめえで、惚れ惚れする、江戸っ子姉御なのです。

  私が、大将のお供で、:ドラちゃん:の家に草鞋を脱いだ時、御免・・・泊めて頂いた時、4人で千住の:ドラちゃん:の馴染みの店で飲んだのです。
この時、私は初めてのお目通りだったので、それなりに、謙虚に?遠慮?がちに話していた積りです。:ドラミちゃん:あっ、そうそう、この姉御のあだ名は、:ドラミちゃん:です。この:ドラミちゃん:の話し方が、テンポのいいのなんのって、江戸っ子姉御!ピッタシカンカン・・さすがの、口の悪い大将も、:コテンパー:にやられてしまったのです。
仲間以外の人が、聞いて居たらまるで、喧嘩ですよー。
:言葉に絹着せない:って事が有りますが、これは:ドラミちゃん:の為に有るのではないでしょうか?
小気味の良い啖呵が、江戸訛で次から次・・・まるで機関銃・・又、:ドラエもん:との掛け合いが、兄弟とは、思えない、まるで恋人同士に見えました。

(5)・:アルマジロ:(これも動物の名前ですよー。)
本名 小崎達夫 昭和22年生   当年48歳
東京在住、と言っても殆ど家に居ない。と言うよりも、家に居たくない症候群なのです。
これは、仕事がその様な環境には有りますが、それよりも、本人が完全に家に居たくない症候群に侵されて居るのです。
仕事・・NHKのディレクター。
世界各所を、取材で駆け回って居る。そう言う訳で、家には(日本には)殆ど居ないのです。
:アルマジロ:の由来は、以前大将と、南方の島に零戦の残骸を調査に行った時の事です。
零戦の眠って居る所は、ジャングルの中なのです。零戦を求めて、ジャングルの中を歩き回る姿が、低い姿勢で、頭を殆ど動かさず、短足の上、早足に歩く姿は、まるでアルマジロその物・・・ 
その上、顔迄もが、アルマジロそっくり似ているのでした。
世界の何処かで、取材をしていて、時間を見つけると、突然大将の所へ、その何処かの場所から直接現れて、飛行機のトレーニングを、受けて行くのです。
そう言う、神出鬼没の行動迄もが、アルマジロなのです。
「へえー、アルマジロって、そうなんだ!」

  この事を聞いた後の事ですが、:変なグループ:が、東京で集合して、渋谷で飲んだ時の事です。
その日は、丁度土曜日で、渋谷はもの凄い人混みでした。その中を、目指す飲み屋を探して歩く小崎氏の姿を見た私は、思わず「うまい!ピッタシ、カンカーン!大変良いあだ名を付けたもんだ。」と感心してしまいました。
今私は、テレビの前でワープロを打っていますが、今テレビで放映しているのは、NHKのパリ〜ダカールラリーですが、これも彼が作った映像なのです。
小崎氏は、典型的に日本的な人です。外見的ではありません、内見的に?(見えない所が?)なのです。
それは、こう言う事なのです。
小崎氏は、越中褌の愛用者なのです。:変なグループ:が渋谷で呑んだ時、:ドラちゃん:と:狸ちゃん:と:アルマジロ:は東京在住だから、今夜のねぐらの心配はいりません。がー、大将と私はねぐらを確保しなければならない。
そろそろ、お開きになる頃:アルマジロ:が、「今晩はカプセルホテルに泊まろう。それも、只で。」という。
NHKの局の中には、職員用のカプセルルームがあって、彼の権限で、私と大将を泊める事が出来るらしい。
それで、大将と私はそこへ泊めてもらう事にした。家に帰りたくない症候群に侵されている:アルマジロ:も、勿論一緒です。

  NHKの局に入るには、セキュリティーが相当厳しく、職員で無い、大将と私が局内に入るのには、それなりのルートが無いと入れないのです。:アルマジロ:が、書類に何かを書いて受付へ提出して、OKです。流石ー!・・・小崎ディレクター!(こんな時だけ小崎氏だって。俺って、結構シャイなものですから、本人の前では:よいしょ!:が出来ないのー!)
大将も、私もカプセルに泊まるのは、初めてです。カプセルの中は、まるで寝台車に乗っている様な感じです。違うのは振動が無い事と、非常に息苦しいと言う事です。
カプセルルーム全体が、密閉された部屋なので、其処に泊まっている人達の呼吸で、空気が薄くなってしまうのです。
一寸寝苦しいのと、誰かの鼾と、歯ぎしりと、時々大きく聞こえる寝屁ー、それと、くしゃみと屁を同時にこく器用な奴等、深夜の世界での、人間模様を、かいま見たような貴重な一夜を提供して頂きました。「滅多に経験出来る事では、ありませんよーっだ!」
だんだん、書こうとしている事から、外れてしまいそう?
そうだ!:アルマジロ:は典型的な日本人であると言う事を、書かなきゃー。
普通の人では、滅多に経験出来ない、貴重な、貴重な?一夜が明けました。
大浴場が有るので、朝風呂に入ろうと言う事になり、3人で風呂場に行きました。がー、タオルも石鹸もありません。普通のホテルではないので、それらを売っている、自動販売機も見当たりません。
勝手知ってる:アルマジロ:は、一人で浴場に入って行ってしまいました。
取り残された、大将と私はてっきり浴場には、タオルも石鹸も備え付いているものと、勝手に解釈して浴場に入って行き、脱衣場で衣服とスマートなブランド品のランジェリー?を脱いで、魅力的な?裸身を誇らしげに晒しながら、モンローウォークで、風呂場へ入って行きました。
大将が、:アルマジロ:にタオルと石鹸の有る場所を尋ねると、彼は、キョトンとした顔で「そんな物は、ないよ。」
「今お前の使って居るのは?」
「これは私物で、石鹸は無い。汗だけ流せばいいじゃない。」
その時俺は、:アルマジロ:の使って居るタオルを見た。晒しの布地の日本手ぬぐいなのだ・・・:アルマジロ:奴!粋だねー!よっ!江戸っ子!日本男児!
しかし、誉め言葉を呑み込んでしまった。
良く見ると、布地の片方の端には、紐が左右に延びている?「なんじゃー?・・・こりぁー!あの、懐かしい越中褌だー!」   
俺は、確認の為に:アルマジロ:に聞いた。
「もしかして?貴方の今使っているのは、褌か?」って。
「今は、褌としては使って居ない。手ぬぐいとして使っている。風呂から出た時点で、褌になる。」
俺はつくづくと、:アルマジロ:の顔をのぞき込み、どんな神経の持ち主なのかと、選ぶ友達を間違えてしまった事に、後悔が先に?後に?立ってしまったのでした。
彼は、さっと身体を洗ってから、大将に向かって。 「これ使う?」だって。
大将、ムッとした顔で「お前の:きったねー金玉:を包んだ、汚れた布きれで、親に貰った大事な柔肌を拭いたら、罰が当たる!」と言って、マジでカンカンに怒ってしまった。
前にも書いて有る、マレーラップに零戦の残骸を調査に行った時に、経由地のハワイでも、似た様な事が有ったそうです。

 :アルマジロ:と、ホテルに泊まって、翌日出発しようとしたら、:アルマジロ:が、「忘れ物をした!」「盗まれたらたいへんだー!」と言って、急いで部屋へ戻って行った。暫くしてから、白い物をひらひらさせながら、戻って来た。
:アルマジロ:が、戻って来る迄に少々時間がかかったのは、忘れ物の褌を見つけた:アルマジロ:は、ついでに大急ぎで、部屋の洗面台で備え付けのボデイシャンプーをたっぷり振りかけて洗ったのでした。(ついでにアフターシェーブローションも、たっぷり振りかけて、臭いを嗅いで確認したと言うのは、考え過ぎななー?)
大将、運転席で苛立ちながら待っていた。(その時は、レンタカーを借りていたそうです。)彼はそんな事には、お構いなしで、その白いひらひらの端に付いている紐を、車のアンテナに、軍歌の鼻歌混じりで縛り付けていた。
大将、「馬鹿がー、そんな白旗を車になびかせて、何の呪いをするんだ」と、思った。
はっ?と、何処かで見た様な気がした。が、思いだせなかった。       :アルマジロ:は、相変わらず軍歌の鼻歌です。車が走り出して、白い物がひらひらと、旗めいて居るのを見ている内に、遙かな記憶が蘇えった。
「:アルマジロ:奴、俺様の車のアンテナで、褌を乾かそうなんて、とんでもねー野郎だ!」
怒鳴り付けようか?と思った。 しかし、あまりにも鮮やかなアイデアの為に、怒る気よりも先に、大笑いしてしまった。
それにしても、:アルマジロ:は、本気で白い布きれを盗む奴が居ると思ったのだろうか?
もしも、盗んだ奴が居たら、其奴は白い布きれを眺めて、考え込んでしまっただろうか? それとも、:アルマジロ:の呪いで、気が狂ってしまった。かもねー!ってがー。
小崎氏一人の、紹介には長すぎますが、彼の日本人らしい姿が見える事件?が、まだ続きます。
えー?:アルマジロ:の事は、もう良いってがー。
しかし、原稿の長さが足りないって言うんだよ!
そんじゃまー!もう少し、我慢をしていただいて:アルマジロ:の特技?をもう少し・・・                
  この時も、大将が日本に来て、東京でいつもの:下手物集団:が、集まって呑んだ時の事です。
何時もの事ながら、お金に乏しいメンバーなのです。一次会がお開きになって、二次会になったら、誰も金を出しそうな:獣一匹:も居ません。
大将が「おい!狸、お前金持ちだから、お前の馴染みの店に行こう。払いは、勿論あんたでなー。」
:狸ちゃん:そら来た!って言う顔で、渋々先頭に立って歩き出した。
:ドラエモン:は、:狸ちゃん:が行く所に察しが付いたらしく、にやりとした。
大将と:アルマジロ:が、カラオケが歌える場所とのリクエストなのです。
俺には訳の解らない場所を、ぐるぐる歩かされて、入った店はコーリアンバーだった。
周りを見渡したら、韓国系の客ばかりで、日本人らしい雰囲気の客は、全然見あたりません。
「:狸ちゃん:場違いの雰囲気だよー!」って言おうかと思ったが、「俺達は、どうせ:下手物集団:だから、日本人には見えないか?・・・気にしない、気にしない!」
「:狸ちゃん:のキープボトルが出て、ビールが出て、摘みが出て誰かが頼んだキムチが出て、後なにが出るんだっけ?」「そんな事は、どうでもいいんだよ!話を進めなよー!」

  みんなに、グラスが行き渡って乾杯が終わったとたん、:アルマジロ:が「歌うぞー。」だって。大将も「軍歌、軍歌!」
周りの客は、しらーっ!急に白けてしまった様子だった。
そんな事には、一向にお構いなしの二人、歌詞本をめくって、「なんだ?軍歌は、11曲しかねーじゃないのー!」だつて。
「しょうがねー。全部やっちゃおー!カラオケ、軍歌・あー・から・んー・迄メドレーでー!」
あいうえおの、あ・から、わんの・ん・迄だってー!全部歌っても11曲だっつーの!
「馬っ鹿かー?おめーら!此処は、コーリアンバーだぜー。」それでなくとも、韓国人てのは、昔、日本人に侵略されたのを根に持って、感情的には、もっの凄くナーバスになってるのに・・・
俺が心配していたら、:狸ちゃん:「この店は、俺が何時も来ているから、ママは解ってくれるよ。OK。」だって。
周りの客の迷惑を省みず、早速、軍歌の始まりです。
大将の軍歌好き、と言うよりも軍歌しか出来ない、は柳田スクールOBには有名ですが、:アルマジロ:が軍歌を歌うのには恐れ入りました。それも、あー、から、んー、迄全て歌えると言うのです。
それにしても、:アルマジロ:は、以前は歌番組のデレクトをしてたんだって、それも「山口百恵とか桜田淳子とかって言うんだぜー」「マジ?マジ?:信じらんなーい!」(これは、本当の話です。)
んもー、:アルマジロ:マイクを持って離しません。大将、「俺にも歌わせろ!」:アルマジロ:渋々大将にマイクを渡した。大将、いい気分で十八番の:同期の桜:を歌いだした。
一方、:アルマジロ:自分の出番が終わって大将の番になったとたん、ソファーにひっくり返って、鼾掻いて、グー。「下手な歌を、人に聞かせるだけ聞かせて、俺の歌を聞こうとも      しないで、寝てしまいやんのー!良い根性してるよなー!」ところが、大将の歌が終わったとたん、むっくり起きて、次の自分の軍歌を歌い出した。
眠って居ても、しっかり自分の順番を待って居たのだ。
俺と:ドラエモン:は、気になって周りを見回した。他の客は、すっかり:どっ白け:・・・中には帰り出す客もいた。
とうとう、あー・から、んー・迄歌い切ってしまった。    
他の客にとっては、騒音以外の何物でも有りません。
二人共、見上げた図々しいど根性です。
「どうでも良いけど、大将と:アルマジロ:が一緒で、カラオケと言ったら、入る店を選びましょうねー!」
:アルマジロ:の話しは、きりがないのでこの辺でっと・・・

(6)・:子猪八戒:
本名 東山真二 昭和46年生    当年24才
高知県土佐市出身
香川県香川大学学生
詳しい生態は、第三部 南方の島に眠っている零戦を探し求めてに出て来ますので、お楽しみに・・・結構笑えますよー!

(7)・:猪八怪:
本名 日比政浩: 昭和35年生 当年36歳
高知県高知市出身
高知県警察官
アマチュアパイロットのお巡りさんと言う、変わり者です。
:子猪八怪:の親方?と言うか、:子猪八怪:に飛行機のウイルスを植え付けた悪い奴。
セスナ172Pを、仲間数名と共同で、高知空港を基地に運用している。グループの代表者。

(8):池田広明 昭和25年生 当年47歳
山形県村山市在住
池田電子(株)社長
何故か彼だけが、あだ名が有りません。
飛行機を買ってから、飛行機のライセンスの取得にアメリカの大将の処へ行ったと言う、普通の逆を選んだ?と言う代わり種。
現在は、会社がバブルの影響で資金が苦しいので、私達零戦の仲間には、参加出来ないが近い将来は必ず参加してくれる事を、約束してくれた頼りなる奴。


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